お芋の種類について

たくさんあるお芋達の紹介をします。
ぽてすとではその時の在庫状況とスタッフの気分によってメニューが変わります!時々入手困難なレア芋も焼くのでチェックして下さいね!
品種によっては焼き芋に適さないお芋もあります。焼酎用、でんぷんの原料用、干し芋用、飼料用。お芋の部分を食べない品種もあります。焼いても美味しかったら販売することもあります!
尚、品種説明はぽてすとが独自に調べたもので、味等の感想は個人差がある場合があります。

新しいお芋の誕生には、2つのパターンがあります。
ひとつは人工的に交配させて狙って作る方法。
もうひとつは、自然に突然変異したお芋を選抜育成する方法。
1つの品種を生み出すのに10年くらいかかるそうです。研究者さん、種苗会社さんありがとうございます。

英名: sweet potato
科名: ヒルガオ科
学名: Ipomoea batatas (L.) Lam.
種類: 糖料(デンプン)、根菜

紅はるか 農林64号

1番人気のねっとり甘いお芋です。
九州沖縄農業研究センターで外観が優れる「九州121号」に皮色や食味が優れる「春こがね」を交配させ育成されたお芋で2010年3月に品種登録された品種。
関東から鹿児島まで広い範囲で生産されています。最近は韓国や東南アジアでも大人気みたいです。名前の由来は他のお芋より遥かに甘い!という意味で付けられました。
「ぽてすと紅はるか」は茨城県鉾田市産。
ぽてすと三本柱のセンターです。

紅あずま 農林36号

関東圏で愛されるホクホクのお芋です。
茨城県つくば市の農林水産業農業研究センターで「関東859」と「黄金千貫」を交配して作られたお芋で1985年に品種登録された品種
天ぷらや大学芋、加工食品にも使われますが、焼き芋もとっても美味しいです。ねっとり系が出回りだしたのが10年くらい前なので、それ以前の焼き芋といったらこのイメージが強いかもしれません。素朴で栗の様な食感と優しい甘さで心もほっこりします!

シルクスイート HE306

滑らかなしっとり食感と甘さが美味しい!
群馬県前橋(本社)のカネコ種苗によって「春こがね」と「紅まさり」を交配して作られたお芋で2012年にウイルスフリー苗にて販売開始、品種登録。
紅はるかに比べ繊維が少なめでシルクの様な舌触りと上品な甘さで人気上昇中!
「ぽてすとシルクスイート」は当店人気No2

紅まさり 農林55号

しっとり甘いお芋で紅まさり専門の焼き芋店もあるほど。
農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター畑作研究部サツマイモ育種研究室によって「九州104号」と「九系87010-21」を交配して作られたお芋で2001年に「かんしょ農林55号」として品種登録。
他のさつまいもには含まれない果糖、ブドウ糖が含まれていて焼き芋に一番適しているお芋と言われる事もあります。

安納紅 在来種

ねっとり系焼き芋の火付け役となったお芋です。
鹿児島県種子島で古くから栽培されている在来種「安納芋」から選抜を経て1998年に命名登録。
「安納芋」は主に「安納紅」を指します。
オレンジ色の肉質で、熟成されると焼き芋にした時、蜜が溢れます。紅はるかが登場するまでは一番甘いお芋とされてきました。最近は関東や全国各地でも栽培されています。他のお芋に比べると痛みやすく保存が難しい印象があります。また一般に流通しているものは小さいお芋が多いですが、小さいお芋は美味しいと思います。
ぽてすとを始めるきっかけにもなったお芋です。

安納こがね 在来種

皮は白く中身はオレンジ、味はとても美味しい!
在来種「安納芋」の変異個体を選抜育成して誕生したお芋で1998に命名登録。鹿児島では「安納もみじ」といわれることもあります。安納紅より甘いと言われていて、とろけるような食感が楽しめます。関東でも栽培されていますが、生産量が少なく貴重です。熟成させると本当に美味しい!個人的に好きなお芋のひとつ。機会があれば思い切って多めに仕入れたい。

兼六

ここで敢えて聞き慣れない名前のお芋です。
昭和30年代に石川県立農事試験場によって、「ナンシーホール」と「赤元気」を交配して作られたお石川県のお芋。その後、栽培の難しさから栽培されなくなり絶滅したとされる幻のお芋です。2019年に発表された論文で、DNA鑑定の結果「安納芋」と同じという事が判明したと発表され、戦後種子島で発見されたとされる「安納芋」のルーツは石川県から持ち込まれた「兼六」であるとされました。近年、石川県は「兼六」をブランド芋として復活させています。「兼六芋」を使った干し芋やスイーツも人気です。

あかねみのり

「紅はるか」と「作系22」を交配選抜育成して2020年に品種登録されたお芋。
カロテンを含有するため、いもの肉色が橙色を帯び、サツマイモチップや蒸切干への加工に適する。紅はるかの1.5倍程の収穫ができる。

ハロウィンスイート

かぼちゃのようなお芋!
三好アグリテック株式会社によって、詳しい来歴は明かされていませんが「高系14号」を選抜育成して作られたお芋で、2015年に品種登録。
外見は普通のお芋ですが中身は鮮やかなオレンジ色。紅あずま等の100倍のβカロチンが含まれているそうで、ほんのりかぼちゃの味が・・・すると思います!生産量も少なくレア芋とされています。

栗かぐや HL1

カネコ種苗株式会社がシルクスイートに続く第2弾として品種登録したホクホク系の品種。
紅あずまよりきれいで甘い。
個人的な感想は、ねっとりしてない紅はるか

みちしずく

あいこまち

ほくほくとねっとりの中間のお芋です。甘いお芋なのでお菓子の加工にも適しています。
農研機構によって「クイックスイート」と「関系107」を交配し選抜育成したお芋で、2014年に品種登録。旧系統名は関東128号。
美人の代名詞である「小町」で外観が良いことを表し、甘く愛される品種になるようにという願いを込めて命名されたそうです。

すずほっくり

かなりのほくほく。やや固く焼き上がることが多いです。焼き栗のような食感が好きな方にはおすすめです。
農研機構によって「九系96013-11」と「べにまさり」を交配して2016年に品種登録されたお芋の品種。
ほくほくで栽培時、土中で鈴なりに付くことから命名されました。

なると金時

関西地方で最も愛されるお芋。
徳島県の特産品で「高系14号」の改良品種。「鳴門金時」「なると金時」という名称は全国農業協同組合連合会が権利を持つ地域団体商標。徳島県内の指定地域で生産されたものしかこの名称で出荷販売することは出来ないとされています。
ほくほく系と言われますが、熟成させるとなかり柔らかくなってとても美味しいです。「なると金時」から更に波形したブランド芋も多数存在します。関東で買うと値段も高い。

紅系14号

西の元祖ほくほく系
沖縄県農事試験場で1935年に採種された「ナンシーホール」と「シャム」の交配種子を元に、高知県の農事試験場で選抜育成され1945年に誕生したお芋の品種。たくさんブランド化されて他の名前で流通している事が多いので「高系14号」の表示で売られていることは少ないです。「なると金時」も「紅系14号」に含まれます。
ほくほく系の品種は、東の「紅あずま」 西の「高系14号」がメイン。

しろほろり

外見も中身も真っ白!?
三好アグリテック株式会社によって2017年10月に種苗法に基づく品種登録を出願。
ほくほくを超えてほろほろの肉質で甘さも控えめで素朴な味わいです。痛みやすく個人的には保存が一番難しいお芋。ぽてすとの「しろほろり」は茨城県行方市の渋谷農園さんより直接購入。都内の某有名焼き芋店も渋谷さんのお芋です。

九州161号

「九系96013-11」と「べにまさり」を2002年に交配し選抜した系統。「紅あずま」と同等の甘さがあり、「高系14号」よりも形が良いので、これから誕生する新しい品種の親になるかもしれないお芋。楽しみです!

もちぐり

「紅あずま」の突然変異種で形が良く美味しい。

パープルスイートロード 農林56号

農研機構によって開発された紫芋の品種で、2004年11月に品種登録。従来の紫芋は甘くないためほとんどは加工して食べられていたのに対して、このお芋は焼き芋にしても美味しく食べられるように開発されています。が、実際はそこまで甘さは無く進化の過程という感じの印象。肉質はほくほくとねっとりの中間くらい。「千葉むらさき」とも呼ばれる。

ふくむらさき

「九系255」と「パープルスイートロード」を交配して作られたお芋。パープルスイートロードよりも柔らかく、焼くと表面にすごい量の蜜があふれ出してきます。「紅はるか」と同等の甘さとされています。現時点では紫芋の最終進化。紫芋特有の食味が好きな方にはおすすめです。食べた人は美味しさで幸せな気持ちになるという意味で命名されたそうです。

ほしキラリ

「関系112」と「九州127号」を交配して作られたお芋の品種。命名の由来は、干しいも用に作られた為。星キラリじゃなくて干しキラリなんですね。干し芋用は焼き芋にしても美味し経験があるのでぽてすとで試してみたい。

たまあかね

「玉茜」は形が丸くて身がキレイなオレンジ色であることから名前がつけられました。2009年に九州沖縄農業研究センターで、アメリカから導入した高カロテン品種「Resist」と「九系179」を交配したものを選抜育成して作られたお芋。主に宮崎県で焼酎の原料・加工用に作られています。

ひめあやか

九州沖縄農業研究センターで「九州127号」と「関系91」を交配して作られたお芋で2011年に品種登録。
小さくて加熱したときの肉色の彩りが鮮やかであることから「ひめあやか」と名付けられたそうです。
普通に大きめのお芋も見かけますが・・・
ねっとりとほくほくの中間で甘くて美味しいお芋です!

魚豚紫1号

鹿児島県の上山種苗の紫芋と「高系14号」を交配して作られた品種。読み方は「うおぶたむらさきいちごう」、名前の由来は特に無く、インパクトのある名前にしたかっただけのようです。笑
ぽてすとの「魚豚紫1号」は埼玉県川越の農家さんが栽培したお芋です。紫色のほくほく系の中ではかなり美味しいです。

ほしこがね

鹿児島県の上山種苗によって「関東120号」と「クイックスイート」を交配して作られたお芋の品種。干し芋用に作られたお芋で、干し芋を作る時に発生するシロタがほとんど発生しない上にとても美味しい干し芋が作れます。焼き芋にしても美味しかった!

関八 関東83号

高系14号の選抜育成で作られた「ことぶき」というお芋が「かんぱち」と呼ばれるようになり、関東で根強い人気を誇るお芋として定着。甘みは少ないけれど、熟成すると紅あずまより美味しく食べられるという人もいるようです。肉質はかなりのほくほく系。

黄金千貫 農林31号

農林省九州農業試験場で、チモール島の品種と日本在来の血が各4分の1、アメリカ品種の血が2分の1含まれる交配品種で1966年に品種登録。
日本で一番栽培されているさつまいもの品種で、主に焼酎の原料として栽培されます。
黄金色のお芋がざっくざく!という意味でつけられた名前だそうです。「こがね芋」と呼ばれることもあり、青果用として市場にでることもあります。

紅小町 農林33号

ほくほくのお芋で紅あずまが出るまでは全国でとても多く生産され愛されてました。今ではほとんど見かけなくなりました。懐かしと思われる方もいると思います。「高系14号」と「黄金千貫」を交配して作られたお芋の品種。千葉県農業改良普及所から栗源町が仕入れ育て1975年に誕生しました。現在千葉県香取市には「道の駅くりもと 紅小町の里」があります。

紅赤 在来種

明治31年に埼玉県の山田いちが発見した「八つ房」という品種の変異とされるお芋。今でも埼玉県の川越いもの代名詞となっている。その後各地に広められ「金時」「高座赤」「千葉赤」「茨城赤」などが生まれました。昔はさつまいもの女王とも言われて焼き芋にして食べられていましたが、川越の農家の娘さんに焼き芋にしたら美味しいですか?と聞いたら焼き芋で食べたこと無いと言われた。笑
紅あずまと比べて、甘みも少く、肉質も硬かったのでぽてすとではしばらくおやすみ(つω-`*)

べにはやと 農林37号

農林水産省九州農業試験場で、アメリカ産カロチン品種「Centennial」と「九州66号」を交配して作られたお芋の品種で昭和60年に命名登録。名前の由来は色が「隼人芋」より優れているところからだそうです。農林番号登録品種初のオレンジ色のお芋。カロチンの多い品種は好き嫌いが分かれると思います。自分はニンジンが苦手なので他のお芋の方が好みだったりします。

なるっこ 九州121号

鹿児島県指宿市で「九系58」と「九系61」を交配して誕生後、宮崎県で育成、選抜、2005年に品種登録。焼き芋に適した品種。
しっとり系で冷めても固くならず、美味しい。
紅系14号より甘いとされている。

しろゆたか 農林38号

九州農業試験場で「九系708-13」と「S684-6」を交配して作られたお芋で1986年に品種登録。
名前の由来は、豊かな収穫を呼ぶ白い芋。
でんぷんの原料として九州南部で栽培されています。

しろさつま 農林39号

農業研究センターで「CS69136-2」と「タマユタカ」を交配して作られたお芋の品種で、昭和61年に命名登録。でんぷんの原料用の品種です。

さつまひかり 農林40号

九州農業試験場で「九州84号」と「九州88号」を交配して作られたお芋で、昭和62年に命名登録。「新しい用途に光り輝くさつまいも」という意味で付けられた名前で、煮ても焼いても蒸しても全く甘くならない特殊なお芋。自在に味付けができるので加工品の原料として優秀。

あまあかり 九州138号

農業・食品産業技術総合研究機構によって「関東107号」と「九州121号」を交配選抜育成、2010年に品種登録。
焼き芋にするとほくほく。
蒸かし芋に最適な品種とされている。

ハイスターチ 農林41号

農業研究センターで「CS7279-19G」と「CS69136-33」を交配して作られたお芋で、昭和63年に命名登録。名前の由来は、でん粉等原料用で、でんぷん歩留りが画期的に高いことから。

ふさべに 農林42号

農業研究センターで「関東85号」と「千系7238-19」を交配して作られたお芋で、平成元年に命名登録。品種の名称は、外観品質の良い赤色の塊根が総状に実ることを表す。食用品種ですが、「高系14号」と「紅あずま」の中間くらいのお芋。

紅おとめ 農林43号

九州農業試験場で「九州88号」と「九系7674-2」を交配して作られたお芋で平成2年に命名登録。品種名は紅色で、すらりとした乙女のように芋の形が良いことから付けられました。焼き芋にすると美味しいお芋。

ヘルシーレッド 農林44号

農業研究センターで「キャロメックス」と「L-4-5」「テニアン」「ナイシーホール」「高系14号」を多種交配して作られたお芋で平成5年に命名登録。品種名はカロチンを含む健康食品で、皮色が赤いことを表す。干し芋の加工用品種。

サツマスターチ 農林45号

農業研究センターで「コガネセンガン」と「ハイスターチ」を交配して作られたお芋で平成6年に命名登録。鹿児島県で栽培されているでんぷんの原料になるお芋。

ジョイホワイト 農林46号

九州農業試験場で「九州76号」と「九州89号」を交配して作られたお芋で平成6年に命名登録。品種名はマイルドな味が楽しめ、さわやかに酔うことができる焼酎原料用品種であることを表す。たくさんの芋焼酎銘柄が作られています。

あやむらさき 農林47号

世界初の色素用品種として農水省と民間企業が共同育成によって九州農業試験場で「九州109号」と「サツマヒカリ」を交配して作られたお芋で平成7年に命名登録。とても濃い紫色をしているけれど、焼き芋にして食べるには甘みがありません。色を生かし、粉末にしてお菓子の加工用に使われたり、「宝山」「くじら」などの焼酎の原料に使われることが多いようです。

エレガントサマー 農林48号

夏の野菜として葉と茎を食用に利用する特殊な品種です。アクが無く、サラダにしても食べられます!お芋は「高系14号」と同等とされていますが美味しくはないようです。農業研究センターで「関東99号」と「九州92号」を交配して作られたお芋で平成8年に命名登録。品種名は葉柄がきれいな緑色で夏に利用できることから付けられました。葉茎を食用にして美味しいのは、他に「すいおう」などがあります。

農林ジェイレッド 農林49号

生芋ジュース用の品種!ジュースにしても変色しにくいのが特徴です。九州農業試験場で「シロユタカ」とアメリカから導入した「86J-6」を交配して作られたお芋で、平成9年に命名登録。品種名はβ-カロチンを多く含むジュース用の品種であることから付けられました。

はるこがね 農林50号

ほくほく系で「紅あずま」と同等の美味しいお芋。
農業研究センターで「関東103号」と「ベニアズマ」を交配して作られたお芋で平成10年に命名登録。品種名は沖縄の春に黄金色のいもがとれることから付けられました。

サニーレッド 農林51号

九州農業試験場で「九系79」と「ベニコマチ」を交配して作られたお芋で平成10年に命名登録。品種名は、太陽の光り輝く南九州に適し、赤い皮の品種であることから付けられました。主に加工用で粉末にしてパンや麺やお菓子に使われます。焼酎はフルーティーで美味しいみたいです。

こなほまれ 農林52号

農研機構によって「ハイスターチ」と「九系82124-1」を交配して作られたお芋で平成2年に品種登録。でんぷんの原料用のお芋で、たくさん採れてでんぷん歩留も高いため、南九州で多く作られています。

たまおとめ 農林53号

独立行政法人農業技術研究機構九州沖縄農業研究センターで「九系70 」と「ベニオトメ」を交配して作られたお芋で平成13年に命名登録。蒸切干加工適性に優れた品種。繊維が少なくて身もきれいな黄色で焼き芋にしたら「高系14号」よりは美味しい。

むらさきまさり 農林54号

行政法人農業技術研究機構九州沖縄農業研究センターで「アヤムラサキ」と「シロユタカ」を交配して作られたお芋で平成13年に命名登録。粉末にして加工用に使われるが「あやむらさき」より赤みのある紫色になります。焼酎「赤霧島」「赤江」の原料にもなっています。

クイックスイート 農林57号

農研機構によって「ベニアズマ」と「九州30号」を交配して作られたお芋で2005年に品種登録。
通常のさつまいもは糖化温度が70~80℃なのに対して60℃で糖化するお芋。焼き芋にしても美味しいしいので、焼き上がりが待ちきれない人におすすめ?電子レンジでも美味しく焼けちゃうみたいです。千葉県成田市のブランド干し芋「甘芋ん」の原料にもなっています。

はまこまち 農林58号

独立行政法人農業技術研究機構九州沖縄農業研究センターで、アメリカより導入した「861-6」と「ベニオトメ」を交配して作られたお芋で、平成15年に品種登録。加工用のお芋。アメリカのお芋が混ざるとカロテンが含まれるので身はオレンジ色でねっとり系のお芋になるみたいですね。ちなみにアメリカでは焼き芋にして食べることは無く、料理用の野菜という認識のようです。そもそもアメリカのお芋はカロテンが高いのでニンジンのような風味があるし、食感もベチャっとしてて美味しいとは言えないです。ハロウィンやクリスマスにはチキンの隣にさつまいも料理は定番となっていて、さつまいもの缶詰も売ってたりします。

だいちのゆめ 農林59号

農研機構によって「九系117」と「ハイスターチ」を交配して作られたお芋で2003年に品種登録。焼酎「大地の夢」の原料になります。

あやこまち 農林60号

農研機構九州沖縄農業研究センターで「サニーレッド」と「ハマコマチ」を交配して育成され、2006年に品種登録。身はきれいなオレンジ色で「オレンジ芋」と呼ばれ、ポタージュやサラダに入れて使うと見栄えがするお芋です。焼き芋にしてもねっとり系で美味しいです。

おきこがね 農林61号

「ベニワセ」と「さつまひかり」を交配して作られたお芋で2007年に品種登録。調理用として作られているため、甘さは全然無いです。コロッケにしたら食感も良く美味しいです。保存しやすいのも利点になっています。

あけむらさき 農林62号

九州沖縄農業研究センター「アヤムラサキ」と「九系174号」を交配して作られたお芋で平成17年に命名登録。名前の由来は、新しい色素用品種の時代の幕開けを意味する(暁紫)
同じ紫芋の「あやむらさき」「むらさきまさり」より濃い紫色で、こちらも粉末にして加工用で使われます。焼き芋にしたら美味しくないお芋。

あめりかいも 在来種

東京都伊豆諸島の新島、式根島、新居大島などでで栽培されているお芋で、島民の食料用として作られているので本土で見かけることはめったにありません。アメリカから持ち込まれたことから「アメリカ芋」と昔から呼んでいるそうです。熟成させたお芋を焼き芋にするとねっとりして十分な甘さもあり、美味しいです。

ときまさり 農林63号

九州沖縄農業研究センターで「九州111号」と「コナホマレ」を交配して作られたお芋で2010年に品種登録。宮崎県、鹿児島県で栽培されている焼酎「赤無月」「魔界への誘い」などの原料用のお芋で、名前の由来は皮色が極淡紅色で飲むとときめくような焼酎になることから付けられました。

こなみずき 農林65号

九州沖縄農業研究センターで「99L04-3」と「九系236」を交配して作られたお芋で2010年に品種登録。国産の甘藷でんぷんのシェアを増やす目的で作られたお芋。甘藷でんぷんは安い輸入品に頼ってきました。50年程前まではさつまいもの用途の1位はでんぷん用でしたが、今では生食用、焼酎用に続く3位になっています。「クイックスイート」と同様に通常のさつまいもより低温で糖化し、「しろゆたか」と同等のでんぷん量を含んでいます。農水省の交付金対象品種になっていて、国産の甘藷でんぷんの普及が期待されています。

べにせんがん 農林19号

農林省九州農業試験場鹿児島試験地で「吉田2号」と「九州12号」育を交配して作られたお芋で、昭和37年に品種登録。飼料用

つるせんがん 農林35号

農林水産省農業試験場四街道試験地で「F53-6」と「九州63号」を交配して作られたお芋で昭和56年に命名登録。お芋は美味しくないので食用としては使えない。茎葉の繁茂が著しく、茎葉を飼料用として使用するお芋。

翠王(すいおう)

「つるせんがん」から変異して生まれたお芋の品種で、茎葉を食用とする。栄養価も高く夏の野菜として普及することに期待されています。

九育葉2号

更に「すいおう」の選抜育成によって作られたお芋で、2011年に品種登録。葉茎を食用とする品種で、味などは「すいおう」と同等。家庭菜園で栽培しやすいように改良されました。

くりまさり 農林21号

九州農業試験場指宿試験地で「兼六」と「農林7号」を交配し選抜育成して作られたお芋の品種で、昭和35年に品種登録。「幻の平塚くりまさり」が神奈川県のブランド登録品に指定されています。早掘りでとても美味しいお芋ですが、時期をすぎると品質が低下するので季節に食べたい。

たまゆたか 農林22号

農林省関東東山農業試験場千葉試験地で「関東33号」と「くろしらず」を交配して作られたお芋で、昭和35年に命名登録。でんぷんの原料、飼料用の他、茨城県では40年以上干し芋の原料として1番使われていています。名前の由来は形状が玉のように豊満で、かつたくさん収穫出来ることから。

泉13号

通称「泉種」こちらも茨城県で古くから干し芋の原料として使われていた品種ですが、今は生産量が少なくなり希少種となってしまいました。干し芋にするとお芋本来の力強い風味があり、根強い人気があるそうです。

べにわせ 農林23号

熊本県の農林省九州農業試験場で育成されたもので、昭和34年に命名登録された。成長がとても早いので東北地方でも収穫できるそうですよ。味は中の下くらい。

ごこくまさり 農林24号

農林省中国農業試験場で「農林7号」と「九州12号」を交配して作られたお芋で、昭和36年に命名登録され広島県の推奨品種に選ばれました。でんぷんの原料、飼料用。名前の由来はそのまま「護国藷」より優れていることから。

ありあけいも 農林26号

農林省九州農業試験場指宿試験地で「護国藷」と「しろせんがん」を交配して作られたお芋で昭和37年に品種登録。名前の由来は、原料藷として有明海沿岸諸県において特に優れていることから付けられました。「農林2号」より優れたでんぷんの原料用品種となりました。昭和38年に大分県、高知県で推奨品種に指定された後、宮崎県でも認定品種になっています。

なえしらず 農林32号

中国農業試験場で「黄金千貫」と「中国25号」を交配して作られたお芋で、昭和49年に命名登録。苗芋が肥大しない、日本初の直播栽培用品種。白いお芋なので、原料用、飼料用とされていますが、焼いても美味しいお芋です。

みなみゆたか 農林34号

農林省九州農業試験場で「黄金千貫」と「九州58号」を交配して作られたお芋で昭和50年に命名登録。南九州で栽培される、でんぷんの原料用の品種。

しろせんがん 農林13号

農林省関東東山農業試験場千葉試験地で育成されたお芋で、昭和27年に命名登録。主に飼料用に使われる品種。

栗こがね

鹿児島県で作られている品種で、収穫量が少なく、県外への流出も少ないことから幻のお芋と言われている。「紅あずま」の芽条変異とされていますが身はオレンジ色で皮も白め、種苗会社の案内ではホクホク系と記されていましたが、実際はかなりのねっとりで蜜も凄い出ます。カロテンの独特な風味があります。

隼人芋 在来種

大正時代から鹿児島県で栽培されている。アメリカ品種ポートリコに類似し、同一品種とみられる。「人参芋」ともよばれている。ただし、他の品種でもオレンジ色のお芋を「にんじんいも」と呼ぶこともあるので「隼人芋」=「人参芋」ではない。三重県で作られる干し芋「きんこいも」の原料としても使われているそうです。また、「紅隼人」は全く別の品種。

からゆたか

焼き芋にしたらねっとり系で美味しいお芋です!
農研機構によって「関東123号」と「ベニオトメ」を交配して作られたお芋で、2016年に品種登録されています。成長が早く、100日で200g程のお芋がたくさん採れるみたいです。見た目も貯蔵性も良くて優秀なお芋です。農家さんに大量にいただいた時は毎日食べてました( 'ω' )

こないしん

つる割病に強い、でんぷん原料用品種。
「九州162号」と「九系04136-16」を交配、選抜育成。平成31年登録出願。
「シロユタカ」の後継芋。

あまはづき

「からゆたか」と「谷05100‐172」を交配して2021年に生まれたお芋。名前の由来「はづき」は一般的なサツマイモの収穫最盛期よりもかなり早い時期である8月(葉月)に収穫できることに由来しており、とても甘くておいしいことを表すため「あまはづき」と命名されました。

ゆきこまち

農研機構によって「ひめあやか」と「関東134号」を交配、選抜育成して2021年に誕生。
名前は、さらさらとした雪(ゆき)のような口どけで、上品な食感があり、日本各地に伝説を残す小野小町(おののこまち)のイメージにあやかり、冷涼地の雪国(ゆきぐに)でも美しく育ち、広域に普及することを願って名付けられました。

種子島紫 在来種

「種子島ゴールド」と「種子島ロマン」は、この在来種から選抜された品種です。種子島ゴールドは果皮が白っぽい淡黄色で上品な味わい。種子島ロマンは果皮が赤紫色で、芋焼酎の原料としても使用されています。

山川紫 在来種

鹿児島県で発見された紫芋。甘みが少くあっさりしていて焼酎の原料にされています。「山川紫」と言えば焼酎の名前で認知されていると思います。

四十日 在来種

古い型の品種で、来歴は不明。近畿地方で早くから栽培され、早生四十日、早生赤、赤四十日などと呼ばれていたそうです。千葉県ででんぷん工場が始まった明治の末頃に、この品種が主な原料イモであったという記録があるそうです。

源氏 在来種

明治28年、広島県の久保田勇次郎氏によりオーストラリアから導入された。はじめは「三徳いも」と呼ばれたが、その後、「源氏」「げんち」「元気」などと呼ばれ、全国に広まったお芋。「源氏」の変異品種も多数あるみたいです。現在あるたくさんの品種の先祖にあたるお芋の1つです。
「三徳いも」の三徳は、作りやすい、どこでも作れる、保存もしやすいの3つ。

蔓無源氏 在来種

鹿児島県で明治時代から栽培されている品種で、昭和初期まで多く生産されていたお芋。戦後に「高系14号」など収量の多い品種に移行したため、蔓無源氏の生産量は減少。一時は消滅しかけましたが、復活させて、現在は大切に育てられているそうです。西の代表的な古代種。「源氏」の変異種で、「源氏」より遥かにツルが短くて育てやすいため「つるなしげんじ」と名付けられたと思われる。

七福 在来種

明治33年、広島県の久保田勇次郎氏によりアメリカから導入されたお芋。九州、四国、瀬戸内に分布し、戦時中大量に栽培されました。
七福の名の由来は、どこでも育つ、作りやすい、貯蔵性が良い、食味が良いこの4点に、イタリアからアメリカに渡り日本に来た=3国を伝わったことを加えて七福と名付けられたそうです。無理やり感は否めない。

護国藷

「元気」と「七福」の交配で誕生したお芋の品種。
1943年(昭和18年)当時のエネルギー危機に直面した国を護るという期待のもとに三重県で育成されたお芋。高知県て栽培された「高系4号」と同じ品種。

花魁 在来種

明治初年に九州地方から関東・東海地方に伝えられたという。茨城・静岡両県の飯郷種は性状から「花魁」と同一品種とみられる。「白飯郷」はこの品種の芽条変異系統。また、沖縄のベニイモ品種”宮農36号”と同一品種か変異体とみられる。白い身に薄い紫の色素が入っていて幻想的なお芋で、ねっとりしていて甘さは控えめだけど美味しい。現在は生産している農家さんさんはほとんど無く、幻のお芋となっている。

太白/たいはく 在来種

明治の終わり頃、九州地方から埼玉県に持ち込まれたとされるお芋。「太白埼1号」は埼玉県農事試験場で芽条変異系統を選抜したもの。当時は有力な食用品種の一つだったそうです。埼玉県などで今も栽培している農家さんがあります。

おきなわ100号

1934年(昭和9年)沖縄県で育成されたお芋で、「七福」と「潮州」を交配して作られた品種。
千葉県では昭和11年に早掘り専用品種として奨励種にしたが、それ以来戦中・戦後を通じて全国的に広まり大量に作られました。味は美味しくはない。

くねんかくし 古代種

三重県志摩市で栽培された幻の古代種で、
戦後の行政指導によって他品種の栽培を強制されたため絶滅したとされました。
9年間、1人の女性が大切に隠して守っていたことでクネンカクシと呼ばれるようになったそうです。白いお芋で焼き芋にしても美味しい。
志摩の土壌以外では大きく育たないと言われていて、三重農業大学で研究がされているみたいです。

農林1号

農林省が委託した千葉県農試園芸部で三重県で作られた護国芋と同じ「元気」と「七福」を交配して作られたお芋で、昭和22年(1942)に品種登録。焼酎用やでんぷんの原料としても使われました。と、いうのが表向きで、戦後は闇物資として全て食用として使われたという話があるようです。美味しくて作りやすいことで根強い人気があり、浅草の船和の芋ようかんはいまだに農林1号を材料にしてるとか。

紅農林

「農林1号」の突然変異。発育がとても良い。

農林2号

東の農林1号に対して、鹿児島県で昭和17年に品種登録され、とんでもない量の栽培がされたお芋。

カイアポ芋 シモン芋

1972年にブラジルから持ち込まれたさつまいも。カイアポ山地で作られたことでカイアポ芋とも呼ばれる。シモンは発見者の息子の名前。外見の白さから白甘藷と呼ばれ、その歴史は2000年以上になるらしい。当時は薬としての役割もあったようです。日本でも主に九州で僅かに栽培されていて、シモン茶の原料にもなる。
あまり味がなく、じゃがいものような感じでフライにしてソースなどを付けて食べることが多い。
お菓子の原料としても優秀。

沖縄のさつまいも

沖縄県で栽培されている生芋は現在、植物検疫で病気や害虫の拡散を防ぐため本土への持ち込みが禁止されています。スーパーに行ったら聞いた事も無い名前のお芋が並んでいたりします。さつまいもは「いも」と呼ばれ、紫芋が多く通称「紅芋」、本土では「ウム」、石垣島では「アコン」と呼もばれます。沖縄土産の紅芋タルトの原料にもなっています。沖縄のお芋の品種は数百種類もあって、絶滅したものなど全てを把握するのは不可能。

◽︎佐久川
サクガーと読む。沖縄本土の読谷村の佐久川清助が明治35年に広めたお芋。
◽︎真栄里
まえざとと読む。沖縄本土の糸満市真栄里の伊敷三良が明治38年に見つけて広めたお芋。
◽︎暗川
クラガーと読む。
◽︎宮農36号
加工用の紫芋で、粉末にしてお菓子の加工用に初めて使われた品種ですが、新しい品種が誕生した今はほとんど使われていないようです。
◽︎備瀬
皮は白く、身は紫芋のほくほく系で、焼き芋にしても美味しい。
◽︎泊黒
トゥマイクルーと読む。皮はしろく、身は白の中に紫芋が混じる。
◽︎名護和蘭
ナゴウランダーと読む。
◽︎なごまさり
皮は白く、身は白に薄紅が混じる。「花魁」に似ている。
◽︎ちゅら恋紅
お菓子の加工用に最も多く使われている紫芋の品種
◽︎沖夢紫
主に石垣島で栽培されている紫芋の品種。
◽︎V4
とても濃い紫色のお芋で、お菓子の加工時に色を濃くする為に混ぜて使われます。
◽︎読谷あかね
読谷村のブランド芋。安納芋に似た見た目とオレンジ色の肉質でねっとり甘い。
◽︎ハワイ紅
誰かがハワイから持ち込んだと言われている来歴不明の謎の紫芋。加工時の色調整に使われていたそう。

調べきれない!個人的メモ

〇サザンクイーン
米国の在来品種。台湾経由で日本に入り交配親として多く利用された。
〇吉田
来歴不詳。東海地方に局在した在来品種で交配親として多く利用された。
〇農林3号
「吉田」と「7-539」を交配して作られたお芋で、昭和19年に命名登録。原料用、食用の兼用品種。
〇農林9号
「蔓無源氏」と「九州5号」を交配して作られたお芋で、昭和23年に命名登録。食用だが、主に飼料用。
〇農林7号
「吉田」と「沖縄100号」を交配して作られたお芋で、昭和21年に命名登録。食味は農林2号より優”と記録されている。食用品種。
〇アジヨシ  農林15号「吉田」と「7―539」を交配して作られたお芋で、昭和27年に命名登録。皮色は紅、肉色は黄白、加熱後はやや粘質で、食味は中の下。食用品種。
〇フクワセ  農林16号「七福」と「沖縄104号」を交配して作られたお芋で、昭和27年に命名登録。皮色は淡紅、肉色は白黄、加熱後はやや粘質で、食味は中の下。早堀食用品種。

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