お芋の熟成について

お芋の熟成とは、でんぷんを糖化させること。「エイジング」ともいいます。
また、糖化すると旨み、水分、甘みが増します。
メロンやミカン等の果物もしばらく置いて熟した方が美味しかったりします。ですが、それよりも少し長期的な話で、どちらかというとワインの熟成と似ていると思います。同じ素材であっても熟成がうまくできているかどうかによって別物のような差が生まれます。

お芋の場合、8~10月頃に新芋というのが市場に出されます。これは元々熟成をしないことを前提に出されているもので、新鮮な甘みとほくほく感が味わえます。「紅はるか」であってもねっとり感は少くほくほくのお芋になります。新芋を購入したら1ヶ月くらい置くと美味しく食べることができます。新芋は新芋の美味しさがあるので、一概に美味しくないともいいきれないです。

「ぽてすと紅はるか」は熟成芋なので、熟成について

熟成芋は「キュアリング処理」という作業を行います。
温度30~34度 湿度約95%の倉庫にお芋を数日入れます。その後、高湿度のまま温度を13~14度まで下げて熟成を始めます。(農家さんによって温度、湿度、期間は多少違います)この工程を踏むことで表皮の内側にコルクのような層が生まれます。お芋が傷の自己修復をするんです!
そしてこのコルク層が熟成中、細菌等から守って腐らなくしてくれます。
また、でんぷんが分解されて「デキストリン」「ショ糖」になることで甘くなり、たんぱく質の加水分解で肉質も皮も柔らかくなります。

長距離輸送に対応するためにキュアリングされたお芋を再度キュアリングするダブルキュアリング法というのも令和になってできたそうです。

さつまいもは、想像以上に保存が大変です。
温度が約17度以上(15度以上といわれることも)になると発芽してしまうし、温度が10度以下になると腐るといわれています。個体によっては一晩でブヨブヨに腐ることもあります。結果、長期保存するには室温を約13~14度に保たないといけないのです!寒い日に忘れて置きっぱなしにしたお芋が次の日腐っていて凹んだ経験があります(´;ω;`) 時々スーパーの野菜売場でさつまいもが冷蔵の方に置かれていると心配になります。
密閉されたビニール袋での保存もタブーです。お芋が汗をかいて腐ります。新聞紙等に包みましょう・・・デリケートなんです。
なので、ぽてすとでは温度管理をして土付きのままで保管しています。そして冬越ししたお芋、夏まで保管したお芋は更に甘くて美味しくなるのです。

powered by crayon(クレヨン)